ボスは迷文家シリーズ |
白頭鷲の御威光
至近距離で二度近くを飛んだ
アメリカを象徴する白頭鷲。その鷲をシアトルで目にすることができる。だからといって観光客がきて すぐに目にできるわけではない。僕はサマミッシュ湖畔に住んでいるが、対岸に白頭鷲の巣があるので 自宅にいれば頻繁に目にすることができる。ただし僕は自宅にいることが少なくなったので、最近は目 にしていなかった。しかし、今週は日曜日そして水曜日の昨日と二度も御対面させていただいた。それも 10mくらいの至近距離でのことであった。そしてナントナント、、この二度の間に僕の心を明るくさせ てくれる良いことがあったのだ。これは白頭鷲による御威光に違いがなかった。
先週の金曜日から火曜日にかけて日本からの訪問客を受けていた。せっかくのシアトル訪問なのに、雨と 雪の日が続いたのだが、日曜日だけは晴天であった。土曜と月曜の雪に挟まれた晴天とは信じがたいもので あったが、この晴天の日曜日に僕と訪問客は目の前を飛翔する白頭鷲を目撃したのだ。これは訪問客だけ ではなく僕にとってもラッキーなことであった。
大自然を体感したいという訪問客、僕は日曜日を選び、西に向かってオリンピック半島に向かった。カナダ と海を分け隔てたポート・アンジェルスに行き、対岸にビクトリアを望み、その後ハリケーン・リッジまで 行くのにヴィジターセンターで情報を獲得。晴天とはいうものの、尾根まで登るのに途中の道路は凍結して いるので時間がかかるということを知った。4:30までにベッツィーの家に行かなくてはならない。尾根では 無理、我々はクレセントレイクへと目的地を変更した。
三行半を下された僕には自宅に訪問客を招くことができないというので、友人のベッツィーが僕に代わって 僕の訪問客の為に夕食に招待してくれていた。彼女の家はべインブリッジ島。ドライブの帰り道だ。そこに 4時半につくために僕らはハリケーン・リッジをあきらめて、上りのないクレセント・レイクに向かうこと にしたのだ。湖に行く途中雪景色にかわった。樹氷がとても美しかった。湖も大自然の中の神秘さをかもし だしていて、訪問者たちは驚愕感嘆大感動。大自然を充分に見せることができた僕は満足をしていた。その 上の白頭鷲であった。
白頭鷲の目撃現場場所はベッツィー宅の裏庭というか、プライベイトビーチ。水分不足から脱水症状にな った訪問客の一人が落ち着くために裏庭に廻った時のことだった。白頭鷲は僕らの斜め頭上10mの位置を 飛行していった。彼女らは鷲のあたまも目もしっかりと見ることができたと御満悦。僕も訪問者たちがめっ たに目にすることができないもの見せることができて嬉しかった。
二度目は昨日の夕方。雨はあがって外は寒かったが、愛犬Banditを散歩させなければならない。この犬は ドアを開けっ放しにしていても、勝手にトイレだとか散歩には行ってくれないのだ。必ず僕が一緒でない と駄目な犬。面倒この上ないセルフサービスの何たるやをワキマエていない犬なのである。彼を歩かせて いるといつも見るカモメよりも大型の鳥が土手よりもちょっと高めの僕の視線の高さをGreenRiverに沿っ て飛んでくるではないか。鷲に違いないことはよくわかった。首上の白羽毛を確認しようと僕は目を凝ら した。そうしたら鷲は10mわきを飛び去っていったのだが、もちろん首から上の頭は白く、鍵状のくちばし は薄黄色であった。鷲が飛んでいった方向に目をこらしているといつも出会う赤毛のジェニーがジョギン グをしていた。彼女に向かって僕は指を刺した。彼女もそれに気がついて鷲の飛行に目を追った。二人と も大感激。
良いこととはかなりプライベイトなことなので公表はしないが、ここ一ヶ月かかえていた悩みの一つに明か りがさしたというもの。それが二羽の鷲との出会いの間にあったのだから、これは御威光という他に表現の しようがないのである。(続く)
おのざわショージ
2002年3月21日