ボスは迷文家シリーズ |
異常に馴れ親しんだが為におきた明石花火見物人の事故
危機管理意識の欠如も原因のひとつ
日本の大都市は異常です。しかし異常が日常化しているために、 人々は異常排して正常に戻そうとするのではなく、異常にあわせようと しています。まあ、そうしないと生きていけないわけですが、異常性に 生活基準をあわせてしまうと、地球の将来や毎日の生活の中での 判断を誤ることがあります。怖いっすよ。二日ほど前に明石でおおき た10人死亡の花火見物事故も異常になれてしまった為におきた事故。 これに関しては言いたいことが沢山あります。
僕は、東京サラリーマン時代に、満員電車が嫌いだった。それでロード 自転車を買いこんで、それで椎名町から恵比寿までの通勤をしてました。 通勤電車の混雑が大嫌いで始めたロードバイク通勤だったのですが、 最後には東京道路事情にも嫌気がさしてしまって、シアトルへ移ってしま ったのです。混雑を日常としている日本の状況を僕の感情は異常である という反応を示していたのです。
歩道橋がテレビで映されたようなスシ詰状態になる点に日本の異常が 感じられました。メディアは警察や警備会社の安全管理云々しており ましたが、私にしてみれば、「スシ詰混雑に日常的に慣れすぎてしまっ ていること」にそもそもの問題があるような気がしてなりません。
あのような混雑した場所に幼児子供そして老人までが押し寄せた。 そこまでして花火を見なければならないという強迫観念の凄さが 異常だというのです。花火を幼児に見せてあげたかったという親心など があったのでしょうが、私にしてみれば、危機意識のなさ、そして自分の 安全を守る動物的直感の欠如としか思えないのです。要は、君子危うき に近寄らずという判断を"個人"として下すことができなかったということ。 異常な環境に慣れすぎてしまったからなのではないでしょうか。
今回の事故、、警察の安全管理に限っていうならば、アメリカでは ありえなかった状態だと思っています。何故ならば、アメリカだった ならば、歩道橋=通行路をブロックし、そこに一般人が満たされる ことが予想されたならば、必ず、中央部をロープなどで二分し、 花火が見える側を見物用とし、もう一方を通行・非常用として、通路 全体が見物人で埋まることを許さなかった筈です。警察はそういった 規制をした筈です。それを明石署は怠った。「まあ、大丈夫だろう」 という異常馴れの心が判断を誤らせたのでしょう。
あの歩道橋は建造物ですから、消防条例的にみても、ロープ反対側 を非常用通路として非常時に備えた筈です。明石警察側にそういった マニュアルがなかったのかもしれませんが、警察側、主催者側、そして 見物人側に、スシ詰混雑という"異常"を異常として認識せずに、日常 として慣れ親しんでいたがためにおきた事故であったのに違いありません。
怖い点は、異常にあわせ様とする気持ちは正常に戻そうという気持ちを そいでしまうということです。世界の有識者たちは、地球の温暖化が異常 であるとして、これを防ごうとしています。日本の有識者たちは、都市集中 国家が生み出した様々な異常の点を指摘しながらも、異常を是正しようと する動きを見せる人が少なかった。元新聞社の有名評論家なんぞは、テレビ や雑誌で偉そうなゴタクを並べているだけ。知識人としてのリーダーシップなんぞ ありゃしない。実践がともなわない。
外務省の異常をついているのは田中真紀子。真紀子ファンはそれをお茶の間で 応援しているだけ。真紀子を横から応援することをしない。どこか他人事でテレビ ドラマを愉しんでいるだけみたい。寿司詰混雑も他人事。一人だけで立ち上がっ たって無力だから仕方がないのだけれど、日本の知識人にそういったリーダー シップをとって欲しいところだ。しかし、彼等もそんな面倒なことはやらない。 これも異常です。他の国でしたら、知識人とは実践者なんですが、日本で はテレビや活字のスターでしかない。異常だよ。異常だよ。
混雑の中で転んだら大変だと思って花火には出かけなかった人たちもいたこと でしょう。混雑がキライで行かなかった人もいたでしょう。身の安全の為の判断 を自動的にしていた人たちです。大事故を予想したというのではなく、身体と 精神が、そういった混雑を拒否させたということです。僕がテレビニュースをみて 驚いたことは、花火見たさだけの為に幼児を抱いた親や、足腰が弱い老人まで があの混雑の中に入り込んでいったということです。 彼等の心の中にも混雑 を嫌う気持ち(=自己保全の気持ち)があったのでしょうが、そんな気持ちに 打克って混雑に向った。ああ、異常だ、異常だ、、、。
30年前までの東京は夏の最高気温が30度をきることがありませんでした。 それが今では37〜39度です。これも異常ですよ。日本特有の都市集中型 社会が生み出した異常はあちこちにあります。不動産価格の高騰だって そうだった。河川をコンクリで固めた異常神経の裏には、生態系への配慮 すら感じ取る事ができません。これも異常です。電車内でキレて人が殺され ますが、これも超過密都市であるが為の異常に違いありません。何が怖いか? みんなが異常に慣れすぎてしまうことです。
おのざわショージ
July 23, 2001