ボスは迷文家シリーズ

無防備なお人好しは命取り 訴訟キングダムアメリカ


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僕は、訴訟キングダムのここアメリカで、事故の多いマウンテンバイク なんぞをやってますもんで、何度かスーされてます。エラク高額な PLインシュランスに入っているので守られてはいるものの、いざ訴え られたら、保険会社の弁護士の弁論の為の資料を用意したりするのに 莫大な時間がかかります。

最近、脳癌で死の宣告を受けた友人のキャロラインが、日本の知り 合いから親切に送っていただきた命の水をトライすることになりました。 僕はその彼からの親切を彼女に対してPass Onしているだけ ですが、よく考えたらキャロラインは良くても、周りの人たちは別の 考え方をするのです。仮にキャロラインが死んだ時、いくら彼女が今年 いっぱいの命と医者から死の宣告を受けているとはいえ、誰が、 僕が彼女にあげた水がなかったらもっと長生きした筈だなんて言い 出すかわかったものではありません。何時、誰から、そしてどこから 刺されるかわからないスー・ハッピーな人たちばかりのアメリカです。

やりたくはなかったけれど、彼女には添付のような手紙を書きました。 アメリカに関係していらっしゃる方々ならある程度知っていること。 しかし、僕のようにハイ・ライアビリティーな商品を扱っていないと、 これを読まれる方々が持っていらっしゃる危機意識も僕のそれとは 異なることでしょう。

この水を下さったNさん、貴殿のお心からのGood Willで他の アメリカ人にも同様にして水を与えることがあっても、彼らが彼らの Own Riskで水を摂取するという約束を書面で行うべきだと思います。 この国がそこまでしなければヤバイ社会であるということを 知っておかれた方がいいでしょう。その為にこの手紙を書くことにした のです。

因みに、僕はデポジションの為に、忙しい時間を割いて首都ワシントン に何度も出向いたことがあります。これはPL訴訟ではなく、日本から 商品を輸入していた頃、商売上窮地に立たされていたアメリカのメー カーから根拠のない訴訟を貿易取引委員会に提出されたことによるものです。 繊維問題、自動車問題などを扱って日本タタキをしたあの貿易取引委員会です。

結果、当方は勝訴しました。こちらが雇った弁護士は、DCのロビー イストで、カーター政権の時の貿易取引委員会の委員長でした。 相手方の弁護士は、テネシー州の一弁護士。格が最初から違って いたのですが、相手は個人や企業に訴訟を勧めて仕事をとる 訴訟専門弁護士でした。一儲けを企んだのでしょう。カリフォルニア によくいるヤツと同じです。相手は敗訴でしたが、弁護士はシッカリと 弁護料をブッタックっているわけです。この場合の被害者は僕らの方 なんですが、訴訟側の当事者は自分達が雇った弁護士の被害者と なったわけです。

カリフォルニアの自転車新聞には、弁護士の広告がたくさん 掲載されています。「事故りましたか? XXX弁護士が相手 からブッタくって差し上げます」なんて広告が掲載されている のです。バスのベンチの広告は、「離婚ならお任せ、、XX弁護士」 なんてのもあります。本来ならば、訴訟なんて持ち込まなくても ちゃんと解決するものが、弁護士が彼らの利益の目的で入り込んで わざわざ複雑にするので、当事者たちには多額な弁護料が 発生するわけです。弁護士たちが自分達の売上増のために 訴訟が増やしたり長引かせたりします。スー・ハッピーな人が多い ところに一番の原因はあるのですが、弁護士達はそんな 社会傾向にうまく便乗しているわけです。

真っ暗な中、スピードをあげて信号無視で交差点に突っ込んた 中学生が、横からきた飲酒運転の車にはねられて死にました。 運転者と自転車メーカーが訴えられて、裁判の結果、自転車 メーカーだけで8億円の敗訴。自転車にはライトがありませんでし たが、車輪には反射板があったので、それひとつをとって 夜間運転をOKとしているものなのに、ライトがついていない、 という理由です。これは屁理屈でしかありません。アメリカの 訴訟なんて多かれ少なかれこんな類のものばかりです。 その屁理屈を尤もだと納得して感情的な判断を下す陪審員 がいて、それを屁理屈だと思わない判事がいます。弁護士たち は言葉巧みに屁理屈を積み上げていくのですが、法は曲解され るままで、バカな判事たちはそれを是正しないのです。気がつい たら人間や社会の常識から逸脱した部分で判決が下されている のです。

シャンプー後の猫を電子レンジに入れれば猫が死んでしまうだろう ことくらい小学生にだって理解できること。ところがアメリカの判事 は、取り扱い説明書に、その注意書きがなかったとして、メーカー に数億円の慰謝料の支払いを命じました。

コーヒーが熱いことくらい誰にだって分かるのに、バアサマは マクドナルドでコーヒーをこぼして火傷したと訴えて、1億円の勝訴。

お前んとこの商品をつかって息子は怪我をして入院した。ついては 慰謝料として10万ドル支払え、さもなくば訴えるぞ、と僕は脅かされ ました。写真をよく見ると僕の商品ではないのです。クソババー おととい出直しやがれ!と返事を書いてその手紙を返却したことが ありましたが、その時気が付いたのは、その手紙に、シマノの受信の ハンコが押してあるではないですか。このバアサマは僕よりも先に シマノにこれを送っていて、シマノからもつき返されていたのです。 それを書き直して僕に送ることもせず、そのままオリジナルを僕に 送ってきたのですが、駄目元でやったんでしょうね。こんな連中が うじゃうじゃいます。

葉が削られていない僕の愛犬バンディットに噛まれたといって 1000ドルの請求をしてきた自転車ショップのメカニックがいました。 僕は支払いました。弁護士料よりも安いからです。弁護士などを 雇ったら1000ドルでは効かないし、時間も取られます。Bandit の選手生活時代は檻の生活だったので、おもちゃも与えられず 彼は鉄格子を噛むことしかやることがない二年間でした。ですから 犬歯どころか攻撃につかえる歯が一本もない犬なのです。 ですから噛むことなんて出来ません。この男は僕の事務所前で バイク転倒をしたそうです。後で隣人がそう言っておりました。 しかし、彼は僕が訴えられたなんてその時は知りもしなかった。

クリントンがモニカスキーに嵌められたことは公知ですが、僕も 過去に二人の別々の時期の女性従業員から、セクハラの加害者と なるように仕掛けられています。僕がスケベ心を出してそれにのっていたら、 セクハラされたとして、その女性従業員からやられていたでしょう。しかし、 クリントンと違って僕はそんなバカではありませんでしたので、相手の仕掛け にはのらずに彼女らを解雇しました。だからセーフでした。本当にクリントンは バカです。自分が大統領であるという立場を考えたら、先ず仕掛けの可能性 を考えるだけの危機管理意識をもつべきでした。それをやらずにスケベ丸出 しでした。僕に仕掛けた一人のセクハラ仕立て業の女性従業員は、僕の前の 会社で仕掛けに成功しております。それを僕は後任の日本企業USA会社 社長から説明されました。そこで、全てを納得したわけです。

怖いですよ、この国は。 Nさん、余りアメリカ人には丸裸の善意をしないほうがいいです。

小野沢昭志 拝
2001年3月13日 11:25

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