ボスは迷文家シリーズ |
雑談 − 共産主義中国は共産国北朝鮮をどう思っているのか
昨年まで事務所のお隣さんに中国から米国に渡ったルーがいた。 オートバイのヘルメットを中国から輸入してアメリカのディーラー向け販売の仕事をしていて、倉庫が手狭になったといって一年ほど前に引っ越しをして行ってしまったのだ。アメリカに来てからまだ十五年だが、北京大学時代は中国の選抜・バスケットボール・チームのメンバー。さすがバスケットボールの選手だけあって背が高い。彼のお父さんは現在北京大学の教授だという。そんな彼が、世間話をしに久しぶりに僕の事務所を訪れて来た。そこで僕はある質問をした。
小野沢: ルー、共産国である中国は、同じ共産国の北朝鮮をどう思っているの? ルー: う〜ん、 野良犬だね。 小野沢: どういう意味、それは? ルー: 餌を与えている限り尻尾をふって喜んでいるが、餌を与えないと何をするかわからない。僕は、バス ケットの試合に、二度ほど北朝鮮へ行ったことがある。 中国も汚くて遅れているが、北朝鮮の酷さは 中国のそれとは比較にならないほど悪い。 小野沢: すると、中国は北朝鮮を信用していない? ルー: そういうふうに言い切ることもできる。 ベトナムも同様だ。 ベトナム戦争の時には、アメリカが南 ベトナムを援助した様に中国も物資、兵器、そして人員動員をしてまで、ホーチミン政権を援助した が、戦争が終わると、そっぽを向いてしまった。中国は近隣の共産国を信用していない。 小野沢: そこには小国の事情もあろうと思うが、、、、、。 毛沢東をどう思う? ルー: 中国は毛沢東によって最低でも二十年の遅れをみた。 これは人民にとって大きな損失であった。 小野沢: するとケ小平による市場経済政策は中国人には歓迎されていることになるね? ルー: 勿論のことだ。 毛沢東は中国にとって悪夢のごときであった。革命で文化遺産の数々を破壊して しまった。 小野沢: 蒋介石は中国の遺産をもちだしたけれど、遺産の保護保全に一役かったことになる。泥棒ではなかった? ルー: 彼は泥棒ではなかった。だから彼は遺産を一人占めせずに、博物館を建ててそこに保存した。香港や 台湾を見て欲しい。 蒋介石が毛沢東を倒していたら、中国本土も香港に近い伸びを示していたかも しれない。江青の問題にしても元々といえば毛沢東に責任があった。そこには政治の私物化があった ということだ。 小野沢: 蒋介石の台湾での評価は悪いけれど、、、。 ルー: 現在の台湾の立場と異なり、蒋介石時代には彼等が毛沢東から一時避難した位置に自分たちを置いて いたことが原因であろう。それにより台湾人が毛沢東の方針に巻き込まれて貧乏籤を引いてしまった。 小野沢: 台湾人、即、福建省から渡った彼等は、自分たちと中国人の間に一線を記しているが、、、。 ルー: 中国は、台湾が元々中国の領土であったという立場をとっている。従って、福建省の中国人が台湾に 渡ったところで、それは国内移動の様なものであったのだ。 台湾は日本軍によって占領され、その あと毛沢東に追われた抗日蒋介石によって"奪還"された。蒋介石の死後、台湾が中国奪還に見切りを つけた時に台湾が真の独立国となった訳だが、中国はその独立を決して認め様とはしないであろう。 小野沢: まさに、春秋時代の国盗り物語がつい最近まで続いていたことになる、、、、。 小野沢昭志 10・1・98