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マンマ・メリナ

シアトルの一角に本場のカンツォ−ネを響かせるマンマ・メリナの店

白壁を彩る海辺の風景画が、サンタ・ルチアの潮の匂いを運んでくる。輝かしいカンツォ−ネ、オリーブの香り、ここは西海岸のナポリだ。
アメリカ北西部の町、シアトルはうまいレストランが多いことで知られているが、なかでもリストランテ・マンマ・メリナは人気が高い。ワシントン大学の近く、大学関係者や学生たちが行き交う一角にあるせいか、カジュアルで家庭的な雰囲気がいい。
ピアノとカウンターのみのシンプルな店内を演出するのが、壁いっぱいに描かれた、主のパスクアレさん直筆の水彩画だ。おまけにパスクアレさんは、カンツォ−ネ歌いでもある。

調べにのって供されるのは、夫人のメリナさんが腕をふるうナポリの家庭料理の数々...。まさにマンマ(おふくろ)の味だ。

パスクアレさんとメリナさん夫婦がナポリから移住してきたのは五年前。すぐに レストランをオープンできたのは幸運だったが、最初の一、二年は英語が話せず苦労したらしい。

英語のわからないパスクアレさん夫婦と、イタリア語のわからないゲストとの心をつないだのが、おいしい料理とカンツォ−ネだった。

噂が噂をよんで、有名人も訪れはじめた。たとえば、ポール・ニューマン、シルべスター・スタローン。そして、ソニーの大賀典雄会長もその一人。元オペラ歌手の大賀氏はカンツォ−ネを即興で披露したというから、ここのアットホームな雰囲気が想像していただけるだろう。

メリナおばさんご自慢のクッキングは、故郷ナポリの料理、それも魚介類をあしらったメニューが多い。ご存知のとおり、シアトルは地の利を得て新鮮なシーフードが豊富だ。

ma1.jpg (6951 bytes) リングイ-ネ・ペスカトーレはまさにシアトルとナポリの合体といえる。フレッシュトマトとレッドペパーをベースにした赤ソースに、アサリ、ムール貝、イカ、エビがたっぷり。パスタのゆで具合もまさにアル・デンテと、ぬかりがない。

テーブルにつくと、すぐに運ばれてくるフーカシア・ブレッドも見逃せない。 イタリアン・グルメはバターの代わりにシーズニングスを加えたオリーブオイルでこのパンを食べる。これが赤ワインによく合うのだ。

もちろんデザートもすべて自家製。ナポリの味にとことんこだわっている。

予算は一人四〇ドルくらい。ダウンタウンのホテルからタクシーで十分の距離なので、旅の途中にぜひ立ち寄ってほしい。

Ristorante Mamma Melina
4759 Roosevelt Way NE, Seattle
Tel: 206-632-2271
(JCB Gold 会員誌 1995年11月号 掲載)


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