ボスは迷文家シリーズ |
自転車と安全装備
知識と意識をもって自転車に乗る
たとえ自転車による散歩であっても、アメリカではヘルメットや手袋なしで自転車に乗る人は殆ど見かけ ません。誰もが、自転車事故は危険を伴う、その為には防具が必要、という意識をもって自転車に乗るか らです。僕は、過去数回ヘルメットを割る事故をおこしています。崖や急坂で転落や転倒をして頭を強く うつことが多い本格的なマウンテンバイクをやるのですから、ヘルメットを割っても仕方がないのですが、 ヘルメットをかぶっていなかったら頭蓋骨を割っていたことになります。
衣類も身体を保護してくれる
僕は柔道を長い間やっておりま
したので転びかたは上手です。ですから、どんな転落でも骨折をしたことがありません。我ながら
驚いています。でも、バイク・ジャージー、ジャケット、そしてタイツをズタズタに破いたことは何度も
あります。ジャージーがズタズタになるくらいですから、何も着ていなかったら、皮膚がズタズタになった
筈です。衣類も防具のひとつです。
手袋は重要な働きをする
同様に、手袋も防具なのです。自転車において、手袋とは防寒の為に
着用するのではなく、転倒した時に、どうしても手の平から着地することが多い、手の平を擦りむいたら
ハンドルを握ることができなくなって走行不可能となります。ですからバイクグローブの
手の平はクッションが入っていて、それで手を守るのです。クッションにはもうひとつの目的があります。
路面振動を緩衝する働きです。結果、疲労を抑える、というそんな役割もしているのです。
サングラスはファッション以上に重要な防具
更に、重要な防具のひとつにサングラスがあります。これは紫外線から目を保護するもの
ですが、バイクライドでは虫除けの働きもあります。枝などにぶつかった時も目を守ります。日本には
サングラスをかけるとヤクザだとかのコメントをする遺跡に近い人たちがまだまだおりますが、
年齢に関係なく、通常の人たちにとってはファッションであり、紫外線防止の目的の為にあるものです。僕は、
サングラスのレンズを無色透明になったものさえバイクライドで使用します。バイクライド中に、蜂などが
レンズにあたることもあるのです。僕のところに来ていたインターンの麻衣子には三ヶ月の間に1200km
ほどの距離を走らせたのですが、その間に、彼女のサングラスに二度、ヘルメットにぶつかって空気孔から
一度、胸の中に一度、、蜂がとびこんできました。頭と胸(おっぱい!)は刺されましたが、目は無事で
した。ああ、あの時みてあげるべきだったか(笑)。彼女はヘルメットを着用していました。僕と
一緒に走るのですから当然です。彼女にとっての初めてのスピードの30kmくらいになった時、ぼくは
後方に彼女の転落音を耳にしたのです。意識を失う事故(転テコ麻衣子)でした。 。
ヘルメットとサングラスに傷。彼女の
意識が戻ったのは10分ほどしてからのことだったのですが、ヘルメットとサングラスに傷ということは、
それらがなかったら、頭と顔に傷が増えていた、、ということになるのです。
その他
マウンテンバイク用には、オートバイのイタリアン・カフェ・レーサー用につかう防具などがありますが、
一般的にはつかわれません。強いてつかうなら、ShinGuard(スネアテ)とかKneePad(ヒザアテ)くらい
なもんでしょうか。
僕はヘルメット破損事故をやった友人を何人かもっています。ヘルメットをかぶっていた為に大事に 至らなかったとが確かな事故ばかりです。かおるちゃんに言わせると僕は「大きなお腹」なのですが、 運動神経は人一倍です。そんな僕を含めて、自転車をスポーツとしている連中の運動神経はけっこう 良い方です。そんな僕らですら、例え幼児に同伴走するスピードでさえ、ヘルメットとグローブは着用 します。当然、安全をきして幼児もヘルメットとグローブ。これが自転車を日課とする我々が持つ安全 への意識です。
こんな我々を自転車安全の基準とするならば、週一とか月一でしか乗らない人たちは、そして運動神経 が普通の人たちは、僕ら以上に安全には気をつかうべきなのです。特に、あちこちにサイクリングクラブ やマウンテンバイクチームなどができていますが、リーダーはそういう意識をもってクラブをひっぱって いくべきではないでしょうか。事故を起こしてからでは遅いと思います。
横から急に何かが飛び出して来た時にも事故が起こることを考えたら、例え事故の責任が自分になかったと しても、頭蓋骨を骨折してからでは、いくら「ぶつかって来た方が悪い!」と主張したところで 元の頭には戻らないのです。損をするのは自己防衛をしていなかった方なのです。
この考え方は、睡眠できなかったことをホテルのベッドに所為にする人か、それともどんな場所でも眠れる 準備をする人かの態度のとり方の違いでもあります。例え自分に非がなくとも、被害を受けて損をする者は 常にLoserルーザーです。Loserとは、「失う者」という意味に通じる「敗北者」です。損をするのは、 加害者ではなく自分。だから自分の身は自分で守以外ないのです。「勝てば官軍、負ければ賊」なのです。
そういう意味で、独立心と個人主義社会アメリカでは自分を守る意識が高いですね。その意識が低い日本の 旅行者が海外に出て被害を受けることが多い。 ここでは自転車安全のことについて語りましたが、自己防衛意識という意味では全てに共通している ように思われます。自分を守るのは友人でも親でもなく最終的には自分です。貴方が子の親であったなら、 自分を自分で守ることができる子に育てましょう。ヘルメットの必要性を子に理解させることもその 一貫です。自転車のヘルメットで、ヘアースタイルを損なうかもしれませんが、頭蓋骨を損なうことはありません。
意識の違い、、ちょっと脱線します。10年ほど前頃はアメリカのマウンテンバイクレース観戦 の為に日本から多くのマニアたちが来てました。アメリカでは、自転車=健康意識の高さ=当然喫煙しない、 というものなのですが、日本からのマニアの殆どがレース場で喫煙しておりました。セブンスターの ポスターなんぞにマウンテンバイクが登用されている。あれは許せないのですが、日本とアメリカの 意識の違いをまざまざと見せ付けれれている感じです。
安全への意識を高くしていればいつまでもサイクリングを楽しむことができます。そうでないと、一度の 事故で「アツモノに懲りてナマスを吹く」ような「石橋を叩いても渡らない」人になってしまいます。 でも、自転車を「継続」していれば、快活な喜びを得ることができる日々を送ることができるように なるのです。今年の夏、かおるちゃんは毎朝16kmのサイクリングをやって、いかに爽快な気分に なれたかを報告してきてくださいましたが、最近そんな声をきいていません。やめちゃったのかなあ、、。 それともヘルメットがないから中止でもしたのだろうか、、。
2002年09月22日