ボスは迷文家シリーズ

景観不調和の街


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僕は日本の芸術家たちが気の毒でなりません。例えば彫刻家、、、 大きな彫刻作品とは周辺の景観との調和を考慮して作り上げられる ものだと思うのですが、日本の町自体が出鱈目になっているから、 そこに調和させることができる作品を創り上げることができにくい。

ヨーロッパには中世の街並みがそのまま残されて街全体が美しく 保たれております。 日本だと例えそれが京都であっても、醜い 広告塔を許していたり、アスファルトの建物がたっていたり、保守 のされていない外観醜悪の鉄筋建築があったり、、古都には相応 しくない景観が出来上がっています。

岡本太郎氏の作品が数寄屋橋交差点近くの公園に設置されて いますが、そこは公衆便所が場所の5分の一は締めているので はなかろうかと思われる場所で、悪臭で充満しています。この作品 は大阪の万博用に造られたものだと思うのですが、この作品を もっとコーディネイトされた場所ではなく、このしみったれた公園に このような形で設置する役所のセンスを疑ってしまいます。

景観にあわせるという意味では建築士たちの責任も重いものです。 今までに、日本の街並は余りにも雑然としすぎていて、美しい建物 というものは一戸の形で美しいだけであって、全体との調和の美に 欠けています。歌舞伎座のとなりに超近代的な建物を設計する建 築士だけでなく、それを許す役人の美意識の欠如たるや、日本の 美的価値を下げるものでしかないのです。東京中の川をコンクリで 固めてしまった役人の美意識の欠如。許せないですね。

調和を考えない美、、、。これが得意な人が沢山います。オバサン たちも、「このブラウスの柄素敵ね、、」なんて言いながら、自分の 顔色、金歯銀歯、そしてスカートの色や柄を考えずに買って、素敵 なブラウスを着込みます。全体の調和を考えていません。日曜絵画 の、少なくともアート系の人たちまでが、「フレームが素敵だから買っ てきた」と言って、描き終えた絵との調和に関しては無神経に「素敵 なフレーム」に芸術的である筈の絵を収めます。

本当にチグハグですね。箱庭的な美意識だからなんでしょうか。 要するに全体のバランスでの美ではなく、一部の美だけなんですね。 ブランドがいい例です。ファッションをコーディネートしないで、 ブランドだけ持ち歩いて、自分はファッショナブルになったと思って いる人が多い。ブランドで着飾ってコーディネートしたところで、自宅に 帰れば乱雑にインテリアが飾られている、、、。 ヨーロッパの高級品 にはそれをもつ人の排他的なリッチさとか教養とマナーとコーディネート するのです。ゴキブリが歩き回る狭い住宅に住む「外だけファンシー」な 生活には似合わないのです。

コーディネートの悪さは嗜好品にまで及びます。銀座で出される30万円 クラスのコニャック、、、何ですかあの高級コニャックの水割りって、、、 悪趣味もいいとこですよ。寿司屋でのタバコも場をわきまえていません。 煙がネタ箱の魚をいぶるし、隣の客の寿司にも絡むんですよね。嗜好品 コーディネートだけでなく、礼節に関しての美意識もありません。 後ろから人が来るのにドアを抑えておかない、、これも美意識の欠如です。

こういった不調和は日常生活で頻繁に見受けられます。公共の場での 不調和はその不調和を好まない我々にとっては嫌悪すべきものなのです。 特に建築士、建設会社、そして役所が犯した功罪には深いものがあります。 優れた建築士の悩みの種でもあるでしょう。

おのざわショージ
070101

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