ボスは迷文家シリーズ |
麻酔がきれて
麻酔薬もうすれてきて、 手術を受けた夫の目が醒めてきた。 そばには彼の奥さんが付き添っている。 薄ら目をあけて、夫は女房の顔をみてうつろな感じで言った 「君はなんと美しい女なのだろうか、、、」 そして、すぐに眠りに戻ってしまった。 かって、奥さんは亭主の口からこんな誉め言葉を聞いたことがなかったので、 とても嬉しかった。 しばらくすると、亭主はまた目を開けた。 今度は気もしっかりとしているようだ。 そして奥さんの顔を見て言った。 「顔色がすぐれないけれど、疲れているの?」 顔をけなされたようなもんだった。 「さっきは美しいっていってくれたのは嘘だったの?」と女房は問いただした。 今度はしっかりと目が醒めている亭主は答えた。 「さっきは麻酔も冷め切れずで、僕も虚ろ状態だったからなあ」
07/18/01