ボスは迷文家シリーズ |
グアテマラで経験した差別
僕の目の前で先住民女性が差別された
グアテマラで、僕は先住民族の女性二人を日本レストランに連れて行きました。彼女等の姿をみて レストランの門番は入店拒否という差別に出ました。僕も先住民族の姿をしていたので、同様に思 われたのでしょう。僕は日本語でマネージャーを呼べと交渉し、この店の差別を指摘しました。 門番からは満席だから予約がなければ、、と断られたのですが、マネージャーは僕が日本人という ことを知って入店を許可。店内はガラガラでした。因みに、この日本レストランのオーナーは 元日本大使館勤めの日本人でした。任期おわって帰国せず、グアテマラに残ってレストランを 始めたと説明をしてくれました。
60年代のアメリカでもそうでしたが、黒人 差別激しい中、白人のエリアに黒人が入り込むという既成事実をつくりあげる努力があちこちで なされていました。しかし、中南米では今も尚、60年代のアメリカ以前のような差別がおこなわ れています。平和や平等が当然の日本では考えられないことばかりです。こういう国で、人権を勝 ち取るということは、できるところ(現実的な部分)から一歩一歩駒を進めることです。理想論を ぶち上げて現実論を抹殺する日本的やり方では改革はできません。(尤も、日本でも観念論だけの 討論の為の討論に明け暮れていて何ひとつ解決しませんが)。ひとつづつ、出きるところから 勝ち得ていくことです。 尚、中南米の高級レストランは屋敷が改造されてレストランになっている ような店ばかり。門を抜けて前庭を通って玄関に入ります。門には自動小銃を構えた門番が立って います。一見の旅行者には入りづらいかもしれません。そんなレストランが多くあります。ダウン タウン内では別ですが。
グアテマラは中南米の中で先住民族の人口がもっとも高い国。ラテンという印象とは 程遠い国で、先住民族たちの表情をみる限り重暗な雰囲気が漂っています。人口の5割を占める 人々ではあるが、彼等は社会の底辺に押し込められたままの被抑圧者。日本には同和問題あり、 アイヌ、朝鮮・韓国人への差別があるのですが、先住民族への差別は日本の非ではありません。 レストランなどでも堂々と差別を受けるのです。日本ではそれはありませんね。教育も不十分 ということができます。彼等に底辺で低賃金に甘んじさせるには教育を施してはならない、という 思惑があるのではないかとすら思わせるほどです。教育を与えてしまったら、コーヒー農園で 低賃金で働く労働者がいなくなり、輸出競争力に負けるからなのです。シアトルのスターバックス コーヒーの印象は進歩的なのですが、スターバックスはグアテマラ豆を使用していて、シアトルで は大きく取り上げられ追求されたことがあるくらいです。 コーヒー豆はグアテマラの重要な輸出品目のひとつ、スターバックスが買いたたいているとは 思えないのですが、搾取体系の最たるものが今日のグアテマラにみられることは確か。僕がみた 差別は表面にかぶっている埃のようなもので、地下には酷い搾取経済が土台となっているのです。
小野沢昭
20011月19日