ボスは迷文家シリーズ


Vol.20

アメリカ注意事項


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アメリカの大都市には犯罪が多い、これは日本でも知られている事です。日本の場合だと犯罪とは“他人事”の場合が多いのですが、こちらでは“身近にありうること”なのです。そういった犯罪の犠牲者に日本人ツーリストがなる事件が多くありますが、それは米国に犯罪が多いという事実以外にも、ツーリストたちの米国社会や犯罪に対する“認識の誤り”に起因している場合が多いようです。日本では人相や服装である程度までは相手の人物を見分けることができますが、こちらでは通用しません。またギャング(暴走族的な若年層の集団)が増加しており、たった$10程度の窃盗の為に命すらを奪います。メキシコからの密入国者や東南アジア系のギャング集団も増加しており、平和な日本にいては想像すらつかない最悪な生活や戦争を経験している彼等には、元々失うものは何も持っていません。むしろ犯罪を犯す事によって彼等を受け入れない社会に対し自己主張している心理になっています。反社会的な心理になって初めて自己の存在感を得ているのです。ですから善良な人たちは他人に対してはどうしても疑心暗鬼になってしまいます。僕が初めて知った1970年フレンドリーなアメリカは完全に陰をひそめています。

こういった現象の著しい都市の筆頭がロスアンゼルス(短くLA エル・エイと呼ぶ)でありサン・フランシスコ(短くサン・フラン又はフリスコと呼ぶ)なのです。地元の知り合いに案内してもらったり、旅行代理店に引率されたり、若くは自分でレンタカーをしたりして要所要所を廻るというのならば、ある程度安心はできます。それのできないツーリストは公共の交通機関のみが頼り。ところがアメリカは公共の交通機関は日本の様に発達していないのでこれも大変なことなのです。だから街中をスーツケースを右手に買い物袋を左手にバス停やホテルまで向かう旅行者を結構みかけます。

方向も分からない初めてのアメリカの大都市でおのぼりさん、英語も自由にあやつれないから唖でつんぼ、レンタカーもなくて動きが不自由だからイザリ、悪い言い方をすればこうなります。そして更には手には土産袋にスーツ・ケースなので身動きがとりにくい。これだとどう見てもジャパニーズ・ツーリストは犯罪者たちにとってネギ鴨ですね。ましてや小金はふんだんに所持しているし、いつもタイトなスケジュールでインスタント観光、盗難にあっても警察に届ける時間がない、また届けたとしても旨く説明をすることが出来ない、だから犯罪者達にとってこの上ない上客がジャパニーズなのです。“僕はアメリカン・ファッションできめているからからツーリストには見られないから心配ない”とはいってみても、着こなし方、雰囲気、顔つき表情ですぐに判別されてしまいます。

日本人が行きたがる場所はLA(南加)の周辺だとハリウッドのユニバーサル・スタジオとロデオ・ドライブ/メルローズ・プレース。南だったらディズニーランドくらいなものでしょう。団体さんたちはダウンタウンLAのリトル・トウキョウあたりには必ず訪れる様ですが。 然しどこへ行くにもバスで気軽にというわけにはいかないのが、この地域の問題です。日本からの高校生が一人でどう移動して何ができるのか僕には想像すらつきません。

その点サンフランシスコは全てが小さくまとまっているので、旅行者には移動がしやすいでしょう。但しディズニーランドとかの様な大がかりなツーリスト・アトラクションはありません。僕はサンフランシスコが好きです。週末にかかる出張の時などは自転車を飛行機に積んで行って、ダウンタウンの安ホテルに泊り、市内からゴールデンゲートを渡って対岸のマリンカウンティーの方面までにも自転車で廻ります。勿論レンタカーもします。然し日本からのツーリストの場合だとそうはいきません。大きなホテルに泊まって市内観光のバスで廻る方法しかないでしょう。二日目くらいにはそういったバスによる観光が出来る様にスケジュールを立て、それ以外はケーブルカーを利用しての一人歩きをするのも楽しいかもしれません。それが一番無難だと思います。

最近の若者たちのことは知りませんが、日本では通常、映画や一般情報により白人は良い人、黒人は悪い人といったように先入観がうえつけられております。その為、白人には必要以上に気を許してしまうことが多い様です。白人に対する劣等感も強いため、どうしても白人から親切にされたりすると、自制心を失ったりしてしてスキを与えてしまいます。

大金を持ち歩かない、買い物の時でも厚いサイフを堂々とださない。身動きが自由で観光も楽しめる手ぶらが一番。カメラはOKとしても、大きな土産袋とかは持ち歩かない方が懸命。

ホテルには予め日本から予約を入れておき、コンファメーション(確認)番号が日程表(アイテナリー)に明記してあることを確かめた上で出発してください。チェック・インの時には通常クレジット・カードの提示を求められますが、トラヴェラーズ・チェックでの前払いでもOKです。チェック・アウトの時には、その他のチャージの精算を忘れてはなりません。

ツーリストにポピュラーなホテルには空港行のエアポート・シャトルが停ります。ホテルで必ず予約を入れること。空港まではダウンタウンから車で30分、然し他のホテルに停車することも考えられるので、慣れないツーリストは空港までの時間を50分位と計算して2時間前位に到着する様にしょう。バスの運転手がどこのエアラインで降りるのかと聞くから、その時はインターナショナル・デパーチャー(国際線出発ターミナル)と応えればOKです。

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