ボスは迷文家シリーズ |
What A Wonderful World
サッチモ(ルイ・アームストロング)の"What A Wounderful World"という曲は、"木々は緑、そこには愛があり、人々は笑顔でハウ・ドゥウ・ユウ・ドゥウと挨拶をする" たしかこんな内容でしたが、これはサッチモが南ヴェトナムへ米兵の慰問コンサートの計画が決まった時に創った曲です。彼なりの反戦への意思表示でした。吉川英治は、軍部の要請で戦争に向かう青年達を勇気づける小説を書き続け、後でそのことを酷く後悔をしましたが、サッチモは前線でこの曲を唄うことにより、兵隊に向かって反戦を唱えたのです。凄いことです。 サッチモのこの曲は、"Good Morning,Vietnam"という映画の主題歌になりました。雲ひとつない青空の日に、森や田畑に囲まれた平和そうな静かな村を、米軍の攻撃用ヘリコプターが次々に火の海にしていくシーンのバックグラウンドに使われたのです。聴く人に優しいこの曲が流れる中、ヘリコプターは村を焼き払い続けました。凄い皮肉です! 更にこの曲は、サイゴン市から前線に向かう(死に向かう)トラックに乗る童けない兵隊たちの顔を、ひとつづつ映しながらも流されました。きっと、この映画を製作したプロデューサーは、感性の強い人なのでしょう。もう十五年も昔にコメディー風に制作された映画なのですが、僕にはこの映画を貫いていたヴェトナム戦争への風刺が感じられてならなかったものです。製作者たちにとっては、実際に戦争を生きた彼等なりの総括であったのかもしれません。 本日のポール・ハービー・ニュース&コメント (ラジオ)でこんなことを言っていました。戦争には若い人たちでなく我々の様な年寄りを連れて行け。我々は先が短いが、若い人たちにはもっと勉強をしてもらい、我々よりも利口になってもらった方がいい。 2・22・98