ボスは迷文家シリーズ

全共闘時代の乱暴な論理
今でも引き継がれている何でもアリの断定と飛躍


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全共闘時代には、学生同士の間で論争のための論争が繰り返されておりました。ベトナム 戦争ひとつだけをとってアメリカを悪と断定した乱暴。よってマルクス・レーニン主義が 正しいとする極論(飛躍)。毛沢東と紅衛兵はマルクスレーニン主義、よって文化大革命は 正しいとする発展。こういった主張をしている限り、自分たちはリベラルなんだ と思い込んでいた時代でした。全てが短絡的なことがわかります。そして論理が行き詰まると、 それを飛躍させて弁証法的発展・アウフヘーベンといって乱暴な正当化するのです。 要は詭弁を押し通すだけの世代だったわけです。

ベトナム反戦運動は行動でした。目的も正しかった。しかし、反戦運動 であった筈の熱は奇妙な変化をみせはじめていったのです。反戦=アメリカ批判 =マルクスレーニン主義、、このようにスリカワッテいきました。アメリカの為す ことの全ては「帝国主義的」という批判。社会悪の全ての原因がアメリカにあるとい う批判ですからこれ以上の乱暴と短絡はないのです。学生たちはマルクス・ レーニン主義を声高にさけぶようになって、そして火に油を注ぐかのようにお 隣の中国では文化大革命が進行中。

当時、反米を主張する限り、本人達は最もリベラルな知識人と思い込むことができ、 朝日新聞論説委員たちによる盲目的な反米・文化大革命支持思想にそまっていっ たのです。多くは熱と知識人ごっこの結果であったと思います。

今おもえば、僕は理解したつもりになったまま、こうした詭弁を使っていたと思います。 そしてアメリカへ留学。そこで論理をベースとするアメリカの合理的な思考・整理・ 表現方法と出あったのです。日本からの送金が限られていた時代、教授から助手の仕事をもらい アメリカ人学生を相手に必死になって討論の話にしがみ付いていきました。この時の 経験が僕のアメリカ的思考方法のベースを作ってくれたことは確かです。必ずしもシッカ リとした論理を組み立てる事ができるわけではありませんが、全共闘世代の主張は、 論理の組み立てなしに知的な言葉を羅列したものでしかないことがハッキリと見ることができる ようになっていきました。

最近、数人の全共闘世代の方々からテロ事件に関するご意見を頂くようになって、 久しく忘れていた全学連世代の思考方法に接した想いがしました。三つ子の魂では ありませんが、同じ場所に住んで同じ人々と接し続けているから、30年以上過ぎた今でも 同じ思考方法を引きずっているのだろうと思った次第です。アメリカ批判を続ける限り リベラルな主張という方法論にすらみえるくらい誰もが同じ意見。 詭弁による討論の為の 討論。ヒョーロン家ごっこで終っています。それは全共闘時代と全く変わりがないのです。

小野沢昭志
2001年11月18日

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